【ひとりごと】or【どこかで誰かと話したこと】で、ほとんどがメモ代わりです。日記をはさみながら気になることや思い付いたことを色々と書こうと思いますが、かなり大雑把に書きますし、比喩表現を使いますので、専門の方からすると「変(正確でない)」と思われることがあるとは思います。また冷たい(厳しい)言葉を使う(らしい)ので、よく「冷たい人」と言われますから、その前提で読んでください。
【Risk Management】参考書
2016年03月20日 (日) | 編集 |
Risk Managementを考える時に参考になるのは???と聞かれることがあります。
その時に紹介するのが、これらの本です。
これらはRisk Managementそのものについて書かれているわけではありません。
しかしRisk Managementを考えるためには、とても勉強になります。

 Book@20160320.jpg

大きい本3冊は、
人は誰でも間違える―より安全な医療システムを目指して
 ・米国医療の質委員会 医学研究所 (著)
 ・医学ジャーナリスト協会 (訳)
医療の質―谷間を越えて21世紀システムへ
 ・米国医療の質委員会外(著)
 ・医学ジャーナリスト協会 (訳)
患者の安全を守る―医療・看護の労働環境の変革
 ・米国ナースの労働環境と患者安全委員会 医学研究所 (著)
 ・医学ジャーナリスト協会外 (訳)

タイトルだけ見ると現代医療の批判本のように思えますがそうではなく、『100%安全ではない』という前提の上に成り立つ医療を運用するための問題点を考えたものです。
色々なことが書かれていますし、そもそもアメリカという国の医療環境について考えられたものですが、
 ・現場で発生したエラーを人(個人)の問題にしていては再発防止することはできない。
 ・エラーを人(個人)の問題ではなく、システム(構造)の問題として考えなければならない。
 ・そうすることで小さなエラー(インシデント)を収拾する環境を整えることができる。
等により、大きなエラーを防ぐことができるという色々な分野に応用できることが書かれています。

医療は、医学を社会の中でどのように使っていくのか?という制度(システム)であり、医学そのものではありません。
ですから制度を運用する際には『Cost,access,quality.Pick any two【注①】』のように何らかの選択を必要とします(治療時の選択ではなく、医療体系や施設運営等の医療を提供するベースを考える際のものです)。
その中でどうすればエラーを防ぐことができるのか?
これらの本には、それらが分かりやすく書かれています。

小さい本は『ヒューマンエラーは裁けるか』という本で、医療だけでなく色々な分野で発生した事例について書かれています。
こちらも色々と考えされられます。

Risk Managementそのものの解説本を読むことも良いのかもしれませんが、これらの本の方がRisk Managementを理解するベースを作りやすいように思います。

 Risk Management(S)



【注①】
 ・医療(という制度(システム))を考える場合、
   ①医療コスト
   ②医療(機関)へのアクセス
   ③医療の質
 のうち2つまでであれば選んで良い(2つまでしか選べない)という意味。

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【Risk Management】東日本豪雨による大水害について #05
2016年02月26日 (金) | 編集 |
この度の大雨で被害を受けられた多くの皆さまに心からお見舞い申し上げます。
またお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りすると共に、行方不明になっている方々の御無事をお祈りいたします。



前回の続きです。

そう考えると……もし今回の決壊が、東日本大震災の揺れが原因の一つだとすると、社会の構造的な問題ということになります。
社会全体が東日本大震災の被災地の復興、復旧を叫んでいる中で、それよりも急いで震災の影響を受けた地域の人工的な構造物のチェックを!とは言いにくいのかもしれませんし、それに大きな予算を付けることも難しいのかもしれません。
しかし違う視点を持っていれば、絶対に必要なことだったと分かったことだと思います。
今となっては東日本大震災後にどれだけの人工的な構造物が影響を受けていたのか?は分かりませんが、今回の決壊を考えると早急にチェックし、RISKを考えておく必要があるのではないでしょうか?
RISKは「マイナス方向への何かが発生する確率」であり、それによって被るであろうマイナス要因です。
これを考えるためには多くの情報が必要になります。
情報がないのではRISKを考えることはできません。
それではマイナスイメージが先行してしまうか、もしくはマイナス要因が隠れてしまうか……になります。
これが一番のマイナスなのですが……。

東日本大震災だけではなく、神戸震災でもそうですし、何度も「自然の力の大きさ」を感じてきたと思います。
しかし「喉もと過ぎれば……」で、その後にキチンと対策を立てるようなことをしていないように思います。
やっているのは机上で考えたことばかりで、現場からのインプットに対するアウトプットではないように思います。
これも何度か書いていますが、色々な組織の問題はココにあります。
頭の仕事は、あくまでも全身の感覚器からのインプットに対して考え、アウトプットすることです。
現場からの意見を聞かないで、机上で考えたことがおかしいということは、人体をベースにするとよく分かります。
何も机上で……が意味がないというわけではなく、そこには検証すると行為がセットにならなければなりません。
しかしそれが為されないまま実行に移されるのが問題です。

今回の決壊を教訓に何をしようとするのか?
同じようなことが起きないことを祈っています。

 Risk Management(S)
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【Risk Management】東日本豪雨による大水害について #04
2015年12月08日 (火) | 編集 |
この度の大雨で被害を受けられた多くの皆さまに心からお見舞い申し上げます。
またお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りすると共に、行方不明になっている方々の御無事をお祈りいたします。



前回の続きです。

また評価/成果主義は、目立った方がポイントになりやすいという性格を持ちます。
ですから何かを「変える」ものと「変えない」ものでは、「変える」ものの方が力が入ります。
これは維持管理系のことには力が入りにくいということに繋がりやすいということです。

今でもそうですが、公務職場を民間に合わせようとする人がいますが、もともと内容が違うものを同じ土台にしようとするには無理があります。
民間企業の目的は、最終的には儲けることです。
それが民間企業そのものを存続させる基礎になります。
それに対して公務職場は儲けを前提としていません。
これを同じように……となると歪みが発生することは明かです。
これが民間企業で導入された評価/成果主義を公務職場に導入するというムーヴメントになったのですが、この弊害は想像以上の歪みを生んだように思います。

話を戻しますが、東日本大震災後の動きで考えると、それまで存在しているものをチェックしたり修繕するより、新たな街を作ったり、制度設計をし直したり……の方に力が入りやすいということになります。
もちろん社会的な影響を考えると新規に何かを作った方が社会全体に経済効果を出しやすいという面はあります。
大手ゼネコンからすれば維持管理系に予算を投入されるより、新規に何かを作ったり、大規模改修の方が儲けは大きくなります。
そこがスポンサーになっていたりすると報道もその方向に流れるでしょう。
そうなると社会の流れがどうなるのか???
その結果、東日本大震災後の人工的な構造物のチェックが疎かにされるという状況を作ったのではないか?と思います。
もちろん意識的に……というより無意識で投入するパワーが変わっているのでしょうが……。

 (続く)

 Risk Management(S)

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【Risk Management】長野県松本市の市立病院の薬剤間違いに考える
2015年11月20日 (金) | 編集 |
先日、長野県松本市の市立病院が胃の内視鏡検査で本来使用すべき薬剤ではないものを使用したとの報道がありました。
その後、経過観察のために入院したものの既に全員退院されたとのことです。

さて……この問題はなぜ起きたのでしょう?
直接的には、薬剤が入っているボトルの取り違えが原因です。
その原因は、収納されている冷蔵庫から看護師が取り出した時にボトルのラベルを見落としたとのこと。
さらに原因を遡ると前日に看護師が片付ける時に他の薬剤と勘違いし、冷蔵庫に入れています。
しかし本来の原因は、本来使用すべき薬剤と今回間違って使用された薬剤が入ったボトルが、いずれも同じ形の茶色のボトルに入っていたことです。
Risk Managementを考える場合、ここを考えなければなりません。

例えば
 ・ボトルの色……赤、青、黄、緑、黒、白、透明(中に入っている薬剤も透明)
 ・蓋の色……赤、青、黄、緑、黒、白
 ・ボトルの形状……丸と四角
 ・窪み……有無
 ・大きさ……大中小
 ・ラベルの色……赤、青、黄、緑、黒、白
とするだけで何通りの薬剤が見ただけで判別できるようになるでしょうか?
さらにボトルの色を上半分と下半分に分けると……。
薬剤の種類全てを分けることはできないでしょうが、これを体系的に使っていけば、大きな間違いは減っていきます。
要するに視覚的に大きな間違いが起きないようにしておけば良いということです。

このような考え方がRisk Managementの基本です。
言い換えれば、間違っては行けないことについては、容易に間違わないような対策を取っておくことが必要ということです。
となると……必要となるのは、想像力です。
どのような状況で、どのような間違いが起きるのか?を想定しておく能力です。
これが欠如していると、どうにもなりません。

そもそも人間は間違えます
ダブルチェックすれば良いと言う人もいますが、小さな字で書いているだけでは二人ともが見逃さないという保証は小さくなります(つまりRISKは大きいままです)。
別項でも書いていますし、このブログでも何度か触れていますが、そもそもゼロリスクは存在しません
特に人間が介在すると……。
これを頭に置いておくことがRisk Managementの基本です。

ちなみに原因を「看護士のチェックミス」とするのは、管理者側が何のRisk Managementもしていないというのと同義です。
Risk Management上は、「気を付けましょう」や「きちんとチェックしましょう」は何もしていないのと同じですから。

 Risk Management(S)
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【Risk Management】東日本豪雨による大水害について #03
2015年11月13日 (金) | 編集 |
この度の大雨で被害を受けられた多くの皆さまに心からお見舞い申し上げます。
またお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りすると共に、行方不明になっている方々の御無事をお祈りいたします。



前回の続きです。

本来、組織の強さは色々な視点を持った者が集まることで、多くの知恵を集めることができることです。
しかし色々な組織を見ている(話を聞いている)と……どうも権限を持つ者が似たような価値観を持っている者を集めた集団を作っているのではないか?と思うことがあります。
その辺りの問題については、別項(組織の辺りだと思います)で書いたように思いますが、そのような状態を作ってしまうことは視野を狭めてしまいますから良いことはありません。
また違う意見を持っている者がいても言いにくい雰囲気ができていると、似たような価値観を持っている者の集団と同じ構造になってしまいます。
まあ……第二次世界大戦に突っ走ってしまったことも、これと似たような要因が後押ししているのでしょうから、昔から変わっていない……そんな気がしないでもないのですが……。

今から10年ぐらい前までを考えると組織の中に所謂「異物」のような人がたくさん存在していたように思います。
そこが独創性に繋がっていたのだろうと……。
しかし現在、「異物」が存在しにくい組織が増えてきたように感じます。
もっと言えば、組織の中に「異物」が存在していても、主張をしないようになっている……そんな雰囲気や環境が出来ていることが多いように思います。

理由は色々あるでしょうが、間違いなくその中に近年導入された評価/成果制度があります。
日本で導入された評価/成果制度の問題点については、別項(評価/成果主義)でも書きましたが、本質的には評価者の「好き/嫌い」というバイアスを取り除く制度が内在していないところにあります。
そうなるとどうしても評価者(上司)の意見と同じように振る舞うことや周りに合わせるようになっていることが多くなります。
その方が高評価に繋がりやすいですし、失敗しても上司が一緒にマイナスを被ることになるので安心できるのでしょう。
要するに構造的に「異物」が存在しにくい環境を作ってしまっているということです。

 (続く)

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【Risk Management】IARCが公表した「赤身肉と加工肉の摂取と癌の関連を評価した報告」について #02
2015年11月02日 (月) | 編集 |
前回の続きです。

食に限った話ではありませんが、毒性について考える時に必ず頭に置いておかなければならないのが閾値という問題です。
どれだけの量を摂取するとマイナスの現象が発生する可能性が高くなるのか?という話で、通常は閾値未満であればマイナスの現象は発生しません(個体差の問題はありますが)。
日本における閾値の設定は、かなり厳しく、その設定値の数倍の量を摂取しても問題がないとされています(個体差を考えて)。

話を「赤身肉」や「加工肉」に戻しますが、この報告に対して国立がん研究センターは「日本人の平均的な摂取の範囲であれば影響はないか、あっても小さい」という見解を公表しました。
要するに欧米ほど食していないということであり、閾値に達していないということのようです。
とりあえず「閾値」を考えること、マイナスの現象が発生するのは可能性であることは忘れないように……と思います。

 Risk Management(S)
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【Risk Management】IARCが公表した「赤身肉と加工肉の摂取と癌の関連を評価した報告」について #01
2015年10月31日 (土) | 編集 |
ここ数日、WHOのIARC(国際がん研究機関)が発表した「赤身肉と加工肉の摂取と癌の関連を評価した報告」が話題になっています。
この報告で「赤身肉」は発がん性に関する限定的根拠と発癌性を支持する強根拠に基づいて、「おそらく発癌性がある」というグループに分類しました。
「加工肉」は直腸結腸ガンを誘発するというヒトでの十分な根拠に基づいて「発癌性がある」というグループに分類されています。
さて……これをどう考えるのか?
あくまでもこれはRISKの話です。
「赤身肉」や「加工肉」を食べると必ず癌になるというわけではありません。
というか……発癌性のない食べ物があるのかどうか?

そもそも『何かを食べると何かの病気になる』というのは可能性(確率)の問題です。
このブログで何度も書いていますが、ゼロリスクは存在しません
農薬を使わないで育てた植物が好まれるという傾向も見られますが、農薬を使わないで育てると害虫から身を守るために植物そのものが毒素を作ります。
この毒素は実は大きなリスクなのですが、大きく報じられることはありません。

 (続く)

 Risk Management(S)
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【Risk Management】東日本豪雨による大水害について #02
2015年10月04日 (日) | 編集 |
この度の大雨で被害を受けられた多くの皆さまに心からお見舞い申し上げます。
またお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りすると共に、行方不明になっている方々の御無事をお祈りいたします。



前回の続きです。

そんな話を聞いていましたから、今回の決壊は、もしかすると東日本大震災の揺れに起因するものの可能性はゼロではないように思います。
決壊してしまった今となっては検証のしようはありませんし、東日本大震災前後のデータの比較もできない(そのようなデータはないでしょうから)でしょうからハッキリとは言えませんが……。
しかし、あれだけの揺れを生じたのですから、人工物のダメージは計り知れないものだったのでしょう。
そうなると少なくとも東日本一帯の人工物の詳細なチェックは必要だったのだろうと思います。
東日本大震災後のチェックで弱体化したところが見つかっていれば、それが東日本大震災の揺れによるかどうか?に関わらず対応できていたのかもしれませんし……。
東日本大震災で学んだのは「自然の力の大きさ」です。
その教訓が活かされていないのでは……と思ったりします。

往々にして発生するのは、目の前に大きな問題を突きつけられると他の問題が見えなくなってしまうことです。
これが問題を大きくしたり、複雑にしたりします。
東日本大震災では「自然の力の大きさ」を感じてしまい、直接的に被害を拡大した原発への視線が厳しくなったことが、他の問題を見えにくくしてしまったのだと思います。

東日本大震災後は、
 ・原発
 ・被災地の復興
という大きな問題が二つも提示されていました。
これが個人の話であれば、二つも大きな問題が提示されていると他の問題は後回し……でも仕方ないのですが、国の問題ですからそういうわけにはいきません。
そもそも官僚組織と言われることがあるのですから、「正常な」組織で動いていれば東日本大震災の揺れによる影響があるかも……と気が付いたのではないか?と思います。
そして、それによる影響があってもなくても弱体化しているところは発見できていた可能性がありますから、その時に手を打っていれば……とも思います。

 (続く)

 Risk Management(S)

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