【ひとりごと】or【どこかで誰かと話したこと】で、ほとんどがメモ代わりです。日記をはさみながら気になることや思い付いたことを色々と書こうと思いますが、かなり大雑把に書きますし、比喩表現を使いますので、専門の方からすると「変(正確でない)」と思われることがあるとは思います。また冷たい(厳しい)言葉を使う(らしい)ので、よく「冷たい人」と言われますから、その前提で読んでください。
【政治】大阪維新の会の条例案について
2011年08月23日 (火) | 編集 |
先日、大阪維新の会が、府議会と大阪、堺両市議会に議員提案する「職員基本条例案」と「教育基本条例案」の最終案を固めたとの報道がありました。【注①】

その内容は、
 ・年功序列の廃止。
 ・「抜てき人事」を可能にする。
 ・連続最低ランクの人事評価の場合は分限免職にできる。
 ・国歌斉唱時に起立しない教職員を分限免職にできる規定も盛り込む。
など政治主導の「アメとムチ」で公務員制度改革を進める内容のようです。
これについては、有識者らからは早くも反対論が噴き出しています。

何が問題なのか?と言えば、上記の上から3つは評価主義や成果主義の持つ構造的な欠陥をどう補うのか?(別項【注②】参照)の議論を先にしなければならないにも関わらず、その話が出てきていないことです。
簡単に書きます。
年功序列の廃止』は、先行きが見えないことから生じるデメリットを考えなければなりません。
一番大きいのは、安心して働くことができないことから、収入の多くを貯金してしまう現象が発生するということです。
現状、消費が冷え込んでいる一因が、この現象です。
「抜てき人事」を可能にする』については、これは「好き嫌い人事を容易にする」ということと同意です。
抜てき人事そのものを否定するつもりはありませんが、ここを整理しておかなければ上手く機能するはずはありません。
また……そもそも「抜てき人事」が今までなされていないとは考えられませんから、これを強調する必要があるのかどうか?疑問です。
連続最低ランクの人事評価の場合は分限免職にできる』についてですが……これが一番問題が大きいでしょう。
国を見ても、民主党政権になって干されてしまっている官僚が存在します。
それまでは、それなりの働きをしてきたにも関わらず……です。
これが成果・評価制度の構造的な欠陥です。
そもそも日本で運用されている成果・評価制度は多くの問題点を抱えています。
それについては別項【注②】に記載していますが、一例を挙げれば「好き/嫌い」というバイアスを取り除くことを制度に含んでいないということです。
これなしで運用しようとすれば、「YESマンだけいれば良い」という状態になってしまうriskを抱えます。
これによるマイナス面は大きく、それを知っている人はそうならないように考えて組織づくりをします。【注③】

もともと日本という国の文化は、その土台に「和」を含んでいます。
これを良くも悪くも切り捨てることが、成果主義や評価主義の根底になければなりません。
しかし、これが集団をスムーズに運営できなくする一因ということは、誰が考えてもわかりそうなものなのです。
また間違った評価を下した場合の責任は、その評価を決定した者が負うことになりますから、その点を整理しておく必要があります。
日本における成果主義や評価主義には、往々にしてこの視点が抜けています。
個に対する評価を行う以上、その責任は個で背負わなければならない……その覚悟をしなければなりません。

何かしたい……という点は理解できますが、準備不十分で走り出すとどうなるのか?は、民主党政権という悪い例がありますから、よくわかると思います。


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【注①】
 ※参考URL:公務員、抜てき人事や分限免職も…維新が条例案
【注②】
 ※参考URL:【仕事】評価主義・成果主義
【注③】
 ・私が所属する整体協会の理事長は、「理事会にYESマンはいらない」と言っていました。
 ・理由は簡単で、「YESマンだけの理事会であれば、自分が決めれば良く、そんなアリバイ作りのための理事会であれば時間の無駄」というものです。
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