【ひとりごと】or【どこかで誰かと話したこと】で、ほとんどがメモ代わりです。日記をはさみながら気になることや思い付いたことを色々と書こうと思いますが、かなり大雑把に書きますし、比喩表現を使いますので、専門の方からすると「変(正確でない)」と思われることがあるとは思います。また冷たい(厳しい)言葉を使う(らしい)ので、よく「冷たい人」と言われますから、その前提で読んでください。
【社会】国会での「薬害エイズ事件」を例にした発言について
2011年01月28日 (金) | 編集 |
今国会の参議院での代表質問において、B型肝炎訴訟イレッサ訴訟に関して、また天下り問題に関する代表質問でも所謂「薬害エイズ事件」を例に出した発言がありました。
この発言を聞いて『何でも同列に考えることは問題があるのではないか?』と思いました。

B型肝炎訴訟・イレッサ訴訟・薬害エイズ訴訟は、各々にその問題の質が異なります。

B型肝炎訴訟について、最大の焦点となっているのは注射器の使い回しです。
これを『その当時の常識的な考え方と比較して、問題があったのかどうか?』が、そもそもの問題の根本です。
これを現在の常識で考えてしまわないことです。
そして、この事案は予防接種によって発生していますから、基本的には「病気でなかった者が、病気になってしまった」という問題です。

イレッサ訴訟については、肺癌治療に対する治療薬の問題です。
その意味で「病気でなかった者が、病気になってしまった」というB型肝炎訴訟とは問題が異なります。
また、そもそも薬の作用と副作用は、表裏一体です。
重病に対する治療薬は、軽い病気に対する治療薬と比較すると大きな作用を持ちます。
これは、その反動も大きいということであり、これは薬を使う以上、ある程度は仕方がないものです。
副作用のない薬は、効果のない薬しかない……それが前提です。
あるとすれば……プラセボだけでしょう……。
また、この問題には『ドラッグ・ラグ』の問題が密接に関係し、切り離すことができません。
この新薬の早期承認を求める声が大きいということも前提として考えておく必要があります。

そして薬害エイズ事件についてですが、この問題は血液凝固障害に対する治療薬の問題で、そういう意味ではイレッサ訴訟と同様「病気でなかった者が、病気になってしまった」というB型肝炎訴訟とは問題が異なります。
また、この事案についてはエイズという新たな病気の発生が問題の根底にあります。
これについては、詳細は別に書こうと思っていますが、世界的な研究や関係する出来事を時系列に並べて考える必要があります。
その結果、非加熱製剤によるエイズ感染は世界中で発生していますが、基本的には『災害』的な対応が基本となっています。
医師個人が逮捕~起訴されたのは、日本だけではないでしょうか???(判決は無罪でしたので、妥当なものでしたが……)

このように根底にある問題が全く異なる事案ですから、これらを十把一絡げ的に考えることは問題です。
それではキチンとした問題の整理はできません。
と言うことは……キチンとした対策を作ることができない……ということです。
薬の副作用による訴訟の際に「薬害エイズ事件の反省が活かされていない」という話を聞きますが、そもそも「血液凝固障害に対する治療薬によるエイズ感染事案」を「薬害エイズ事件」としてしまったことが、キチンとした対策を作ることができなかった原因だろうと思っています。
物事を「事件」にしてしまうと、各々の持っている特殊性(要するに個別の事情)をメインに対応を考えることになります。
そうなると事情が異なるモノについては、キチンと対応できないモノになってしまいます。
これが他国のように『災害』として捉えた場合にはどうでしょう?
この場合には、神戸震災後の地震対策を見てもわかるように枝葉よりも幹となるものを整理しますから、特殊性に左右されにくいモノを考えることができます。
もし……という話になってしまうのですが……「血液凝固障害に対する治療薬によるエイズ感染事案」の段階でキチンと整理できていれば、その後の所謂「薬害」はアル程度は抑えることができたのかもしれません。
まあ、裁判のための戦略として、または報道する際には、薬害と冠した方がインパクトがあって良かったのでしょうが……。

医療に関する訴訟は、まず「事件」と「災害」を切り分ける必要があります(一般の医療訴訟であれば、「ミス」と「事故」)。
そして『その当時の常識的な考え方と比較して、問題があったのかどうか?』を判断する必要があります。
その上で対応や対策を考えなければ、同じコトの繰り返しになってしまうのではないか?と思いますし、リスクのトレードオフにしかならない場合やより大きなリスクが発生してしまう可能性があります。

国会での「薬害エイズ事件」を例にした発言を聞きながら、そんなことを思いました。
関連記事
スポンサーサイト



テーマ:ひとりごとのようなもの
ジャンル:日記