【ひとりごと】or【どこかで誰かと話したこと】で、ほとんどがメモ代わりです。日記をはさみながら気になることや思い付いたことを色々と書こうと思いますが、かなり大雑把に書きますし、比喩表現を使いますので、専門の方からすると「変(正確でない)」と思われることがあるとは思います。また冷たい(厳しい)言葉を使う(らしい)ので、よく「冷たい人」と言われますから、その前提で読んでください。
【社会】所謂「薬害エイズ訴訟」について #03
2011年05月31日 (火) | 編集 |
前回【注①】の続きです。

血友病という病気の治療に使われて、問題となったのが非加熱製剤です。

血友病の治療において、最初に登場したのは全血輸血です。
しかし、この方法は不足する凝固因子以外のものまで身体に入れることになりますが、身体に入れることができる血液量には限界があります。
したがって、身体に入れることができる凝固因子の量そのものが充分ではないことになります。
また血液そのものを入れるわけですから、供給量の限界は低かったという状況がありました。
併せて非加熱製剤が持っていますが、ウィルス等も身体に入ってしまう可能性は大きかったわけです。

その次の段階で出てきたのがクリオ製剤です。
これは、血液凝固因子を濃縮して補充するという方法で、これによって全血輸血の限界を超えることができました。
しかし、濃縮した凝固因子と言っても、他の成分を多く含んでいましたので、必要となる凝固因子を身体に入れるには多くのクリオ製剤を必要としました
また凝固因子以外も含んでいたことから、アレルギー反応を始めとする副作用の問題もありました。

この次に登場したのが、非加熱製剤です。
これは、血液凝固因子を取り出した上、余計な成分を除去したものです。
これによってクリオ製剤に見られたアレルギー反応の問題を解決しました。
そして、画期的だったのがクリオ製剤では出血後に病院に行って点滴で治療していたのですが、非加熱製剤は自己注射が可能でした。
これらから治療効果もQOLも格段に良くなりました。【注②】

これにより治療法は非加熱製剤がメインとなり、製造メーカーもクリオ製剤のラインを縮小していましたからクリオ製剤が必要量確保できる環境にはないそういう状況でした。
併せてあまりにもQOLが違うため、簡単にはクリオ製剤に戻るという判断はできない環境になっていました。


(続く)


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【注①】
 ※参考:【社会】所謂「エイズ薬害訴訟」について #02
【注②】
 ・非加熱製剤の次に出てくることになるのが、加熱製剤です。
 ・加熱製剤は、非加熱製剤と比較すると3倍程度の原料となる血液を必要とします。
 ・このため製造量が確保できる保証がなければシフトできませんでした。


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【関連資料】

■血友病治療とエイズを取り巻く出来事
1978.08【日本】非加熱製剤を承認
1981.01【MMWR】アメリカでカリニ肺炎による死亡者の報告
1981.06【MMWR】アメリカでカリニ肺炎を報告
1981.07【Lancet】でカポジ肉腫の報告
1982.09【MMWR】AIDSと命名
1982.09【CDC】AIDSを「顕著な免疫不全、免疫機能低下と誘発するような他原因の不存在、日和見感染またはカポジ肉腫」と定義
1982.09【NHF】「血友病患者は決して自己判断で治療方法を変更してはならない(この時点では非加熱製剤による治療が主)」
1982.12【FDA】「現段階ではいかなる生物製剤基準の変更も勧告しない」と結論
1982.12【NHF】幼児(4歳以下)、バージンケース、軽症者については、クリオによる治療を推奨
1983.05【NHF】血友病患者のエイズ発症率は極めて低いので、患者は治療医師の処方どおり濃縮製剤あるいはクリオの使用を継続するように勧告
1983.06【WFH】「現時点では治療法の変更はしない、現在の治療を継続すべきである」と決議
1984.04【Lancet】モンタニエ博士、シヌシ博士らがエイズ患者から新しいレトロウィルスを分離を報告
1984.08【WFH】前年の決議を再確認
1984.10【NHF】4歳以下の乳幼児とバージンケースに限り、クリオによる治療を勧告
1985.01【CDC】AIDSを「エイズ原因ウィルスの検出または同ウィルス抗体の陽性の症状に見る日和見感染およびリンパ系腫瘍」と定義を改訂
1985.04【WHO】加熱製剤の使用を勧告
1985.12【日本】加熱製剤の製造を承認
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