【ひとりごと】or【どこかで誰かと話したこと】で、ほとんどがメモ代わりです。日記をはさみながら気になることや思い付いたことを色々と書こうと思いますが、かなり大雑把に書きますし、比喩表現を使いますので、専門の方からすると「変(正確でない)」と思われることがあるとは思います。また冷たい(厳しい)言葉を使う(らしい)ので、よく「冷たい人」と言われますから、その前提で読んでください。
【インフル】新型インフルエンザの総括について
2010年03月25日 (木) | 編集 |
先日、『空港検疫「やり過ぎだったが…」インフル総括』という記事が出ました。
この発言をしたのは新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員長を務める尾身茂自治医科大教授で、内容は「死亡・重症者数を少なくでき、成功だった」と総括した後、空港検疫等の水際作戦について「やり過ぎだったとは思うが、あの当時、検疫強化を全くやらないことに国民は納得しただろうか」というものです(詳細は上記Linkのとおり)。

Risk Management的に見た場合、視点を
 ①.通常のRisk Managementの手法を用いる。
 ②.通常のRisk Managementの手法を用いない。
のどちらに置くのか……をハッキリさせる必要があります。
Risk Managementの項【注①】でも書きましたが、『そもそも「管理」できるのは「人間が作ったもの(人工物)」だけであり、自然は対象外(管理できない)』という前提で考えれば、①は適応できません。
仮に①を選択する場合には、そこで発生するマクロのコストを考慮すれば「何もしない」を選択する可能性は小さくありません。
しかし、実際には②を選択するのが当然のケースですので、理由は何であれ「何かをする」or「何もしない」のいずれかを選ぶことになります。
上記の発言は、現時点から過去を見た場合にのみ適応可能なものでしかありません。
要は、現時点では新型インフルエンザについて、その感染~発症~重症化までのデータが揃っていますので、その土台の上でモノを見ることができます。
しかし空港での検疫が行われた時点では、新型インフルエンザの実態は不明な点が多く、「"できること"を"できる範囲"でする」ことは当然のことです。
その時点(データがまとめっていない時点)で行われることは、"できること"を"できる範囲"で……ですので、後になって過不足があったとしても仕方がないことです。
それを「やりすぎだった」と発言するのは"変"と言わざるをえません。
こういうのも「後出しのジャンケン」に相当します。

また「あの当時、検疫強化を全くやらないことに国民は納得しただろうか」という視点も"変"と言わざるをえません。
この視点でモノを考えると「国民が望めば不必要と思われることでもする」または「国民が望まなければ、必要なことでもしない」ということになります。
それでは『何のために「専門家」を集めて対策本部を作るのか?』わかりません。
情報を集中させて専門家の判断を仰ぐ時点では、情報は一般には出回っていないわけですから国民に正しい判断ができるとは言えません。
対策本部は「その時点で必要なことは何か?」、「できることは何か?」を考え、決定するためにあるのですから、その時点で国民の認識との間のズレがあっても仕方がないことです。
これでは失敗であった時に「国民が納得したのだから……」と逃げ道を作っていると思われても仕方ありません。

今回の対応は成功だったと言って良いものです。
もっと自信を持って成功だったと発言すべきだと思います。

【注①】
※参考:【Risk Management】#03-02_マネージメント

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